羽衣セキセイインコの 
    写真集・飼育考










羽衣セキセイインコとは?

羽衣セキセイは,全日本羽衣セキセイ協会のH・Pに記載されているように,四国で生まれたと言われています。
ただ,これ以外に静岡でも同じ時期に発生していたとも言われ,実際はハッキリしてませんが確かなことは日本で作出されたことです。10年位前にスパングルの羽衣が作出されたのと,全日本羽衣セキセイ協会の方々の努力により現在の繁栄に至っています。
主に関東ではパステルカラーが珍重され,関西では4色スパングル・バイオレットに代表されるような濃色な鳥が珍重されています。
羽衣の巻き方は主に4種類の「冠」で構成され,立冠または前冠(トフテット),全冠(フルサーキュラー)または半冠(ハーフサーキューラー),背巻き,両羽衣(*1ジャパニーズ・クレステット)があり,前冠と全冠(半冠)を合わせてクレステット(梵天)といいます。
遺伝子ではサーキューラーが不完全優性遺伝子で,その他の部位は優性遺伝子だと言われ,また,サーキューラーかクレステットに致死遺伝があるとヨーロッパでは確認されています。
これらの部位すべてが揃った羽衣セキセイインコにはなかなかめぐり合わないものです。
クレステット,背巻きは大型セキセイにもあり,両羽衣は日本のジャパニーズ・クレステット特有のもののようで,トフテットやクレステットのショウー・バードの入賞鳥がイギリスの展覧会で紹介されていますし,遺伝子の研究書物があるようですが,ジャパニーズ・クレステットのことにはふれられていませんし,奇形鳥扱いされたとの報告もあります。
大型セキセイと羽衣セキセイを交配すると,F1のハーフにこれらの「冠」はなかなか発現して来ません。これは優性遺伝子が他の優性遺伝子の発現を抑制する抑制遺伝をするために,両者の羽衣,体躯の大きさ,が現れにくいのではという考え方があり,このことは「冠」同士の遺伝にも関与していると記されてもいます。
しかし,F1に大型セキセイをバッククロスするとやがてトフテットを持った個体が現れ,背巻きをも持った個体が現れます。これに羽衣セキセイを交配して両者の特徴を併せ持った大きな体躯のジャパニーズ・クレステットが作出されます。また,羽衣セキセイだけの交配を繰り返すとやがてトフテットがなくなりサーキューラーなくなります。クレステット,背巻きは,大型セキセイからきているといわれますが,これらのことを考え合わせると,的を射てるかもしれません。
現在,羽衣セキセイには在来種のような沢山の品種の構成がありません。オパーリン,スパングル,ドミナント・パイドが体勢を占め,ウイング,ハルクィーンが少しいる程度で,在来種でよくいるイノ,ライラック,ミヤコセキセイなどは希少価値かあるいは存在していません。また,店舗での展示も一般的ではなく,あってもすぐ買い手がつくようです。

    
トフテット        クレステット       フルサークラー       クレステット・背巻き(梵天・背巻き)   

海外では1920年代にオーストラリアで発生し,イギリスに輸出されたのが始まりと言われています。その後1980年代までオーストラリアで20人くらいのブリーダーで残されてきたそうです。同時にヨーロッパでも,クレストとして残ってきたようです。
  
上の図は左から順番にハーフサーキュラー,フルサーキュラー,トフテットの羽毛の流れを示したものです。小さな角状の冠をワンハーフサーキュラーと読んでします。
背巻きに関する報告はまだ探せていないのですが,オーストラリア,ヨーロッパのクレステット,日本の羽衣がそれぞれ同じ遺伝子のものかどうかも定かではないと記されています。

日本独自の羽衣に関しては片方だけの羽衣を片羽衣,両方揃ったものを両羽衣と分けている。
    
ワンハーフサーキュラー        両羽衣            片羽衣     

そして,5枚目の両羽衣は本数が少なくなって来ていますが,現在,羽毛の本数が長くて多い羽衣作りが盛んに行われています。

羽衣に適した大型セキセイはどのような鳥がいいかということにですが,大型の毛質として
一般的にバフは細く長い羽毛で本数が少なく荒いといわれ,イエローは幅があり太く丸みのある羽毛で本数が多くソフトであるといわれます。それらの中間としてミディアム・バフ(イエローバフ)がそれぞれ羽毛タイプとしてあります。
羽衣のためには長く太く本数のあるのが理想です。これはミディアム・バフがよいといわれます。しかし,写真のような頭頂を持つ鳥がいい厚みのあるダブルトフテットと呼ばれる前冠を
作るようですが,一般的にバフに多いといわれます。現在,大型の展覧会でも中間のミディアム・バフが入賞しているようですが,いい羽衣作りにも同じようなイエローから展開的に生まれるといわれる,写真のような頭を持った,羽毛が太く長く本数の多い密な鳥が適しているようです。これは羽衣が荒い毛質の鳥が多いので交配のため毛質が中和されるのを避ける意味もあるようです。

*1ジャパニーズ・クレステットは一般的になってきていますが羽衣協会員の方の造語です。
*2 http://w1.avis.ne.jp/~hirocafe/columns/budgerigar_crest1.html ご協力頂いた河端寛司氏
 のクレスト交配表です。    
*3 この文章の構築には河端寛司氏と羽衣協会会員の方のご協力を頂きました。


このH・Pをご覧頂く方に


@   このホームページは羽衣セキセイインコの写真がインターネット上で
    少ないので皆さんに 広く知って頂くため製作しました。
    そのため,写真には著作権の設定は無くご自由にお使い下さい。

A  皆さんの羽衣セキセイインコの写真を集めたページを造ります。
    メール で送ってください。 写真集作りに協力下さい。尚,
    送られた写真には著作権の設定をしませんので,その旨宜しく。

B  1部に字が重なり見えにくいPCがあるようです。その場合は,左上の
   「表示」にある{字」を小さいにすると,重なりがなくなります。

C  イメージや絵は他のホームページからの引用ですので著作権があります。
    また,羽衣の絵は祐さんとあまねといわれる方の力作です。
    それぞれ,引用にはご注意下さい。
 

[H・Pの新設,改訂]
* 2003・10・30 画像改
* 2003・10・30 BBS改訂
* 2003・11・7  交配考改訂
*
 2004・6・23   ファローの話
* 2004・9・30   羽衣の話
* 2004・11・20  子供日記帳

* 2005. 1・ 3  TOP改正

* http://www.hct.zaq.ne.jp/cpavy105/zennihon-hagoromo-sekisei-kyoukai.htm
  この度,全日本羽衣セキセイクラブのホームページが出来ました。