品種の名称
現在,セキセイインコにおいては,統一された品種名が残念ながらないのが現状です。
たとえば,オパーリンの呼び方を表にしてみました。左から順番に読んでください。
品種 | マーク | マークの色 | ブルー |
オパーリン | ノーマル | ||
シナモン | |||
シナモングレー | |||
グレー | |||
セルフ | |||
オパーリン | ノーマル | グリーン | |
シナモン | |||
シナモングレー | |||
グレー | |||
セルフ |
オパーリンの品種名はこれだけです。その他に体色の名称が色の濃さにより変わるだけです。
マークの色のシナモン,シナモングレー,グレーをまとめて,パステルカラーとも言います。
イエローフェースのものをパステルカラーレインボー,またはケンソンとも言います。
また,スパングルも同じ展開の呼び方があるだけです。ただ,順番が変わります。たとえば,
シナモン・スパングル・バイオレットと言うようなり,グリーン系にイエロー・スパングル・体色
がはいる場合があります。パステル・スパングルやオパーリンスパングルまたはノーマルスパングル
と呼ばれることもあります。。セルフ,クリアと呼ばれるものはオパーリンとグレーウイング,クリア
ウイングの3者の遺伝子の発現したものです。
マークの色 | 品種 | 地色 | |||
|
ウイング | ブルー系 | |||
ホワイト | |||||
ブラウン | |||||
シナモン | グリーン系 | ||||
シナモングレー | |||||
グレー | |||||
イエロー | |||||
クリア | ウイング |
これはウイングの表です。見かけ上ウイングにはブルー系とグリーン系があります。
クリアウイング,グレーウイングの遺伝子とダイリュウート遺伝子が複対立の形で常染色体にあって,
この3者の発現の仕方により,見かけが変わって見えます。
4色ハルクィーンのように4色という言い方をする品種があります。
主に展覧会用に出来た造語と思われます。イエローフェースのそれぞれの品種のことを言い,
パステルカラーだけのことではなく,マークが残ったものをいう場合もあります。
他に,4色パイド,4色スパングルがあり,使われて歴史も古く,定着した感があります。
ハルクィーンと優勢パイドの退色の先にはダークアイドクリアがあり,違いがわかりにくいが,
ダイリュウトにはアイリスがあります。
品種名 | アイリング | 交配 | 遺伝子 | 目 |
クリアフライト | 無 | 優勢パイド×ハルクィーン | 優性 | 黒 |
ダークアイドクリア | 無 | クリアフライト×ハルクィーン | 劣勢 | 黒 |
ダブルファクター | 有 | スパングル×スパングル | 不完全優勢 | 黒 |
ダイリュウト | 有 | 優勢パイド×セルフオパーリン | 劣勢 | 黒 |
レースウイング | 有 | イノとシナモン | 伴性劣勢 | 赤 |
ジャーマンファロー | 有 | 劣勢 | 赤 | |
イングリッシュファロー | 無 | 劣勢 | 褐色 | |
イノ | 有 | 伴性劣勢 | 赤 |
これはミス・マーク,ミス・カラーなどの品種の早見表です。
*ミス・マークの鳥は仕分けが難しいですが,展覧会などでは評価がないために,造語も
少なiい。イノはアルビノ,ルチノ,クレミノのことです。
ダブルファクターは近年頻繁に使われだし,品種名化してきました。
*地色はイエローかホワイトで体色がグリーンなら地色はイエローで体色がブルー系なら地色 がホワイトです。イエローフェースはブルー系,グリーン系の両方の体色の鳥にいます。
*品種名と造語を仕分けして記載しているのは,遺伝学を学んだり,交配を行うのを助ける意味であり,造語に対して反論を目的としたものではありません。私自身も造語のほうを使用する 場合も多く,視覚的には的を得ているものもあります。